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■SilverStone NIGHTJAR SST-ST45NF

いつもご覧頂きまして有難う御座います。

今回はSilverStone社製のファンレス電源ユニット『NIGHTJAR SST-ST45NF』です。
ちょっとこのところ電源続きで申し訳御座いませんが、静音PCショップとしては要注目の商品ですので取り上げさせて頂きました。

パソコンを静音化して行くと、ある程度とのところで静音化するパーツにどうしても限界が出てしまいます。
その際たる物が電源ユニットでは無いかと思います。

マザーボードは最近の物は殆どがファンレス化されていますし、ビデオカードなども性能を極限まで追求しなければ、ファンレスである性能のよいものが手に入ります
しかしながら電源ユニットはファンレスにしてしまうと最大容量が制限されてしまう事が殆どで、
安定動作を求めていくと、どうしてもファンつきの電源を選ばざるを得ない状況でした。

また電源ユニットは100Vの電圧を12V等に変換しますので、その際に生じる熱はかなりのもので、
本来、ファンレスにするにはかなりリスクがあるのです。
またそうした苛酷な条件の為に、出力される電力が不安定な場合があり、所謂相性問題を引き起こしやすい製品でもありました。
ですので、ファンレス電源はどうしても発熱や相性の面で、通常の電源に比べると見劣りせざるを得ず、キワモノ的な扱いの感がありました。

1、2年前までは比較的多様な商品が出ていましたが、上の様な問題を高いレベルでクリアした製品は殆どなく、結局定番とも言える商品は出てきませんでした。

そんな中、満を持して発売されたのが、このSilverStone社製『NIGHTJAR SST-ST45NF』です。

SilverStone(シルバーストーン)はまだまだ日本での認知度は低いような気がしますが、
海外では高品質な電源ユニット、PCケースを生産するメーカーとして高い評価を得ています。

PCケースはアルミを多用した軽量で放熱性に優れた物が多く、デザインもシンプルで重厚で非常に高級感がある事が支持されています。
電源ユニットは日本製コンデンサを採用し、一次入力側には固体コンデンサを使うなど、
今では一般的になったことをいち早く行っていたメーカーです。
その為、大電流を消費するSLI、CrossFireのグライフィックカードの複数取り付けにも対応した電源も多くリリースし、推奨電源として認証される実力を持ったメーカーです。

そのシルバーストーンがファンレス電源ユニットをリリースするのですから、期待しない訳には行きません。
これまでのファンレス電源がこういった電源ユニットで実績のあるメーカーからリリースされた事がありませんでしたので、更に期待は高まります。

先ずは外箱から・・・、
SN360154.jpg
シルバーストーンだけにシルバーなのか、大き目のがっしりした箱です。
箱には450Wと書いてありますが、これはピーク時の出力です。定格出力は400Wですのでご注意を。

内容物です。
SN360156.jpg
ケーブルを結束するマジックテープが入っていたり、中々豪華ですね。

電源本体です。
SN360159.jpg
FANがどこにも付いていない、表面に無数のスリットが刻まれている以外は大きさ・形状共に普通のATX電源ですね。でっぱりが無いので取り付けに悩む事もなさそうです。
メーカーによると放熱性を高める為、ボディ表面はアルミ製です。アルミ製ケースで名高いシルバーストーンの面目躍如といった所でしょうか?
ただ、全てをアルミにするとコストが上がりすぎるので、フレームは鉄製だそうです。

ラベル部分です。
SN360157.jpg
各電圧を見ると400W電源としては結構強力だと思われます。

背面のLEDです。
SN360158.jpg
上のLEDは内部温度が上昇しすぎると点灯して警告を出してくれるようです。
温度には気を使わなければならないファンレス電源としてはありがたい装備です。
ただケースに取り付けると後ろになるので、確認しづらくはありますが・・・

SN360160.jpg
ケーブル長はATX24Pin、12Vコネクタなどが約50cm、ドライブ用がそれより若干長いです。
余裕を持った長さだと思います。

コネクタ数は以下の様になります。

●シリアルATAコネクタ3個のケーブルが2本
●光学ドライブ用の4ピンコネクタ3個、FDD用1個のケーブルが2本
●PCI-Express用補助コネクタ8/6ピン二股ケーブルが1本
●ATX12V補助電源コネクタ4/8ピンがそれぞれ1本
●ATX電源20/24ピンコネクタ

となっています。400Wという容量の割にはかなり多めに感じます。
特にGeForce9800GTXなどで使用するPCI-E 8/6ピンが用意されているのは白眉ですね。
かなり出力には自信があるということでしょうか?
ケーブルは全てEMIシールドされています。そのせいもありケーブルはかなり固めです。
取り回しは少しやりにくそうです。
コネクタの剛性もしっかりしていますが、抜き挿しのテンションは固めですので、お気をつけて。

それでは実際に使用しながらレビューを行いたいと思います。
チェック環境は以下の通りです。

○CPU      Intel Core2Duo E8400
○CPUクーラー サイズ 峰 Rev.B
○マザーボード Asustek P5K-E/WiFi
○メモリ     DDR2 PC6400 2GB
○HDD      HGST HDP725032GLA360
○光学ドライブ パイオニア DVR-212
○VGA      Geforce8800GT 512MB 

先ずはアイドリング状態から・・・、
f.jpg
3.3Vは若干低いですが、5V・12Vは規定値を上回っています。
特に12Vは大きく上回っており、色々な機器間で奪い合いになりやすい12Vを余裕ある設計にしてあるのかもしれません。
限りある電源容量の中で重要な電圧を強化するという方法で、どうしても出力が弱いというファンレス電源の欠点を補うようにしてあるようです。

ではシステムに負荷を掛けてみます。今回はちょっと電源をいぢめてあげるために時間は4時間に設定しました。
各電圧の説明などは以前の『剣山』の記事を見ていただけましたら幸いで御座います。

先ずは3.3Vから・・・、
2007-07-28-18h44-Volt3.png
規定値こそ下回ってはいますが、アイドリング時からテスト終了まで電圧の変動は全くなく、
非常に安定している
事が分かります。

続いて5V。
2007-07-28-18h44-Volt5.png
こちらは変動がありますが、どれもほんのわずかで、規定値を下回る事はありませんでした

最後に12V。
2007-07-28-18h44-Volt12.png
なんと最後まで全く変動がありませんでした
元々の電圧が若干高いせいか、容量を感じさせない安定ぶりです。
通常の電源でもここまで安定している物はあまりありません。

電源特性は非常に優秀である事が分かりましたので、最後に気になる動作時の温度を。
測定は電源のボディーに『サイズ製 どこでも温度計』を取り付けて行いました。
結果は以下の通りになりました。

アイドル時 41.5℃

負荷テスト時 1時間経過 43.1℃
         3時間経過 43.4℃

ファンが付いている通常の電源ユニットでは電源ユニットのボディーはあまり熱くはならないのですが、やはりファンレス電源ではアイドル時でも『ちょうどいいくらいの湯加減』程度になってはしまうようです。
ただ、データを見ると使い続けると延々と温度が上がっていく感じではなく、かかる負荷に応じて温度は上がりますが、ある程度に達すると安定する様ですので、放熱は上手く行えているようです。
触った感じでは一部のみが熱いと言う事はなく、電源全体が均等に熱くなっている感じでした。

更に長時間高い負荷がかかる作業として3Dゲームがありますので、
『3DMark06』を最大負荷で4時間ループさせてみました。

3DMark06 1時間経過 44.1℃
       4時間経過 45.4℃

やはりかかる負荷がさらに重いのか、此方の場合は時間が経つと温度が上がってきました。
直ぐに上がる事は無いものの、ある程度使用したら休ませてやることも必要に思えます。


○まとめ
最後発である事、電源ユニットで実績のあるメーカーが製作しただけにファンレス電源としてはかなり優秀な商品でした。
性能面では先発製品が持っていた弱さをほぼ克服しており、電源ユニットとして普通に使えるレベルにまで高めていると思います。
しかしながら発熱面ではまだまだ気難しい面を持っているように思えます。
今回はバラック状態でテストしましたが、密閉性の高いケースではもっと温度が上がってしまう可能性もあります。電源を冷やす為にファンを付けることになると本末転倒ですから・・・。
容量面でもかなりの健闘を見せていますが、やはり過信は禁物だと思えます。

使い方としては弊社の短納期モデルのような構成で、静音化の最後の切り札として利用するような使い方になるでしょうか?
最近では電源を2台内蔵できるケースも出てきましたので、電源連動ケーブルを使用してハイエンドビデオカード用の補助電源として使用するのも面白いかもしれません。

どなた様にもお勧めできるわけではありませんが、ファンレス電源の定番となりそうなよい商品だと思います。

※検証結果はあくまでも参考値です。
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