■2008年08月

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■Intel G45 チップセット

いつもご覧頂きまして有難う御座います。

今回はIntel(インテル)社製新世代チップセット”4”シリーズのグラフィック機能搭載モデル
G45』を取り上げたいと思います。

4シリーズのチップセットは先日、グラフィック機能なしのパワーユーザー向けP45』が話題になったばかりですが、それに続いてこの『G45』が発表となりました。
その割にはあまり話題になっていない気がします。というか、なっていません。

『な~んでか?』 (古い?)

それは弊社のお客様でもそうなのですが、パワーユーザーの方や自作愛好家の方は、
チップセット内蔵のグラフィック機能はあまり使用され無い
傾向にあります。

『な~んでか?』 (しつこい?)

そういった方は大抵、NVIDIAさんやATIさんのグラフィックカードを装着されるからです。
じゃあ、どうして内蔵グラフィックを使わないのか?
『貧弱だから』 

ええ、そうなんです。といって壊れやすいという意味ではなく、性能が専用のグラフィックカードに比べて劣るという意味です。
内蔵グラフィックは大抵の場合、専用のグラフィックカードに比べて、性能や機能で劣る場合が多く、
パソコンの性能を重視する方は、真っ先に外れてしまう
んですね。

ではなぜそういうものをチップセットメーカーは作っているのか?という事なんですが、
グラフィックカードの頭脳であるGPUは非常に高レベルの技術で作られており、コストが非常に高いのです。(CPUより高い物もありますよネ)
つまり専用のグラフィックカードをパソコンに搭載してしまうと、どうしてもパソコンのコストが上がってしまいます。
でも、世の中にはそんな高いグラフィック性能を要求しないところもあるわけです。(主にビジネス向け)
そういったところの為に必須パーツであるマザーボードに予めグラフィック機能を搭載しておけば、
コストを下げられる
、そういった目的で内蔵グラフィック機能付きのチップセットははつくり続けらています。
そういった意図がありますので、内蔵グラフィックはコストが最優先で、画面を表示する最低限の性能と機能だけを持って設計される事が殆どでした。

しかしこの流れが去年辺りから変わってきました。
『WindowsVista』の発売です。

VistaはXPから大きくデザインなどが変更されましたが、極めつけは新しいインターフェイスである『Aero』(エアロ)でした。ウィンドウが3Dグリグリ動くアレですね。
なんとこれを動かす為に今まではゲームでしか必要が無かった3D機能が求められるようになってしまったんです。具体的にいうと『DirectX9.0』への対応です。

当時、DirectX9.0は殆ど専用のグラフィックカードしか対応していませんでした。それも中間クラス以上のものです。
当然ながら、上記の様に専用に比べて二つも三つも劣る内蔵グラフィックスが対応している訳も無く、
この時点で多くに内蔵グラフィックスが死刑を宣告
されました。

しかしVista発表に続くようにインテルから発表された『G35/33』チップセットがそれを覆しました
これまでは『画面が表示できればいい』レベルであった内蔵グラフィック機能を、VistaでAeroがストレレス無く動く所まで引き上げたのです。
同時にDirectX9.0にも対応し、ある程度の3D描画機能をも持たせた画期的なチップセットでした。
これによって内蔵グラフィックでもある程度のネットゲームなどもプレイできるようになり、
またライバルのAMD、NVIDIAもこれに対抗して、内蔵グラフィックスの進化が加速された事も記憶に新しいところです。

そんな画期的な『G35/33』チップセットですが、インテルのチップセットが新シリーズである『4シリーズ』に移行するに合わせ、『G45/43』チップセットとなりました
今回はG45チップセット搭載のGigabyte製『GA-EG45M-DS2H』を使用して、グラフィックス性能を見て行きたいと思います。

まずはデバイスマネージャで内蔵グラフィックスがどの様に表示されるか見てみます。
WS000000.jpg
グラフィックカードとして二つの『G45/G43 Express Chipset』が認識されています。
先ずここがG35チップセットからの第一の進化点になります。
詳しい方ならばお分かりになると思いますが、G45チップセットは内蔵グラフィックで『デュアルモニタ』が可能になりました。
今回使用した『GA-EG45M-DS2H』であればパネル部のD-SUB15ピンコネクタと、DVI-Dコネクタにそれぞれモニターを繋ぐ事によって、に画面での運用を行えます。

次に設定ユーティリティーに・・・。
WS000001.jpg
WS000002.jpg
WS000003.jpg
WS000004.jpg
WS000006.jpg

先ほどの『デュアルモニター設定』『解像度や画面回転の設定』『色補正』など基本的な設定は行えるようです。
3Dグラフィックスはゲームなどでよく使われる『DirectX』の設定はできず、主にCADソフトなどで使用されている『OpenGL』の設定のみとなっています。
このあたりはやはり『ビジネス向け』という従来の内蔵グラフィックスの名残のような気がします。

では実際にベンチマークなどを行いながら、G45チップセットの実力を見て行きたいと思います。
テスト環境は以下の通りです。

○CPU      Intel Core2Duo E8400
○CPUクーラー サイズ 峰Rev.2
○マザーボード Gigabyte GA-EG45M-DS2H
○メモリ     DDR2 PC6400 2GB
○HDD      HGST HDP725032GLA360
○光学ドライブ パイオニア DVR-212
○VGA      Intel G45チップセット内蔵 (グラフィック用メモリはメインメモリから128MB割り当て)
○解像度    1280*1024

先ずは2Dグラフィック性能を見るために『HDBench』を実行します。
(少し古めのベンチマークですが、2Dの性能を見るにはまだまだ有効です。)
WS000007.jpg
トータルで17044という数値が出ました。
ちょっと分かりにくいかと思いますが、全てのテストが高速で描画され、カクカクするようなことはありませんでした。
推測ですが、大解像度でもWebページをスクロールした時にカクつくとか、大きな画像ファイルを開いてもストレスが溜まるような事は無いかと思います。

次は3Dグラフィックスを見て行きたいと思います。先ずは定番ネットゲームである『ファイナルファンタジーXI』のベンチマークから・・・。
FFXiWinBench 2008-08-21 13-55-19-70
画面クオリティーは『High』で行っています。結果は『3950』とでました。
公式サイトによりますと、『FINAL FANTASY XI for Windowsをデフォルト状態でとても快適に動作させることができるマシンだと予想されます。』との事です。
一昔前ですと内蔵グラフィックでネットゲーム等は考えられなかったのですが、
少し前のネットゲームであればCPUなどの構成にもよりますが、比較的快適にプレイができるようです。

続いては3Dベンチマークの大定番『3DMark06』を実施してみます。
この3DMark06は専用のグラフィックカードでも動作が非常に重い事が有名です。
要求スペックが高く、従来の内蔵グラフィック機能では起動すらさせてもらえない場合が殆どでした。
さてG45では如何に・・・。
WS000008.jpg

お、上手く起動してくれたようです。画質の設定などはできるでしょうか?
WS000009.jpg

なんとアンチエイリアス(AA)の設定ができません
AAというのは3Dグラフィックスで表示される物体の輪郭のギザギザを低減する機能なのですが、
設定ができないようです。ピクセルシェーダー(PS)とバーテックスシェーダー(VS)はともに3.0となっており、DirectX9.0の仕様を満たしているので、少しちぐはぐな感じがしますが、インテルとしては完全な3Dグラフィック機能を持たせたわけではなく、Vistaで必要だからDirectX9.0の仕様を満たしただけ。というような事なのかもしれません。

では同じく解像度を1280X1024に設定し、標準設定で計測を開始します。
うはっ、重い。ゲームだったらプレイできるってレベルじゃねーぞ。
そして結果は・・・。
WS000011.jpg

案の定というか残念が数字が踊る結果となりました。
やはり一人称視点のシューティングゲームやアクションゲームは厳しいと思われます。
しかし内蔵グラフィックでこのとてつもなく重い3DMarkが動くようになってきたというだけでも、
技術の進歩を感じます


最後に無謀と知りつつ最新ベンチマークソフトの『DEVIL MAY CRY4 Benchmark』を実施してみます。

起動は問題なくしました。うーん、タイトル画面からなんとなく重い・・・。では設定を。
DevilMayCry4_Benchmark_DX9 2008-08-21 14-18-11-65

やっぱりアンチエイリアスは掛けられません・・・。
解像度は1280X1024、そのほかの設定は可能な限り最大としました。

うお。やっぱり重いです・・・。
DevilMayCry4_Benchmark_DX9 2008-08-21 14-26-10-21

そしてその結果は・・・?
DevilMayCry4_Benchmark_DX9 2008-08-21 14-37-48-50

総合判定は『D』、『悪魔達をスタイリッシュに狩るのは難しい状態』だそうです・・・。
やっぱり最新のゲームは難しいようです。


・まとめ
G35/33チップセットから正常な進化を遂げているという印象でした。
特に軽めのカジュアルなネットゲームであれば、結構快適に使えそうである事や、
ビジネス用途にも少ない出費でデュアルモニター環境が構築できるようになった事
など、
幅広い面で機能強化を図っているあたり、流石にインテルの戦略商品であるという気がしました。

しかしながら飛びぬけた性能が無い事は確かですので、一般ユーザーの方には中途半端な気もします。
ただ内蔵グラフィックの利点として発熱が殆どなく、大掛かりな冷却機能が不要ということがあります。
これを利用して小さなマザーボードを使って、低発熱・省電力のネットゲーム専用マシンなんかも面白いかもしれません。ちょうどMini-ITXのマザーボードも出ましたし。

静音重視の方には面白い選択肢になりそうなこのG45チップセット、一度ご検討いただいては如何でしょうか?


※掲載のデータはあくまでも参考値です。実際の構成などで結果は異なります。
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■SilverStone NIGHTJAR SST-ST45NF

いつもご覧頂きまして有難う御座います。

今回はSilverStone社製のファンレス電源ユニット『NIGHTJAR SST-ST45NF』です。
ちょっとこのところ電源続きで申し訳御座いませんが、静音PCショップとしては要注目の商品ですので取り上げさせて頂きました。

パソコンを静音化して行くと、ある程度とのところで静音化するパーツにどうしても限界が出てしまいます。
その際たる物が電源ユニットでは無いかと思います。

マザーボードは最近の物は殆どがファンレス化されていますし、ビデオカードなども性能を極限まで追求しなければ、ファンレスである性能のよいものが手に入ります
しかしながら電源ユニットはファンレスにしてしまうと最大容量が制限されてしまう事が殆どで、
安定動作を求めていくと、どうしてもファンつきの電源を選ばざるを得ない状況でした。

また電源ユニットは100Vの電圧を12V等に変換しますので、その際に生じる熱はかなりのもので、
本来、ファンレスにするにはかなりリスクがあるのです。
またそうした苛酷な条件の為に、出力される電力が不安定な場合があり、所謂相性問題を引き起こしやすい製品でもありました。
ですので、ファンレス電源はどうしても発熱や相性の面で、通常の電源に比べると見劣りせざるを得ず、キワモノ的な扱いの感がありました。

1、2年前までは比較的多様な商品が出ていましたが、上の様な問題を高いレベルでクリアした製品は殆どなく、結局定番とも言える商品は出てきませんでした。

そんな中、満を持して発売されたのが、このSilverStone社製『NIGHTJAR SST-ST45NF』です。

SilverStone(シルバーストーン)はまだまだ日本での認知度は低いような気がしますが、
海外では高品質な電源ユニット、PCケースを生産するメーカーとして高い評価を得ています。

PCケースはアルミを多用した軽量で放熱性に優れた物が多く、デザインもシンプルで重厚で非常に高級感がある事が支持されています。
電源ユニットは日本製コンデンサを採用し、一次入力側には固体コンデンサを使うなど、
今では一般的になったことをいち早く行っていたメーカーです。
その為、大電流を消費するSLI、CrossFireのグライフィックカードの複数取り付けにも対応した電源も多くリリースし、推奨電源として認証される実力を持ったメーカーです。

そのシルバーストーンがファンレス電源ユニットをリリースするのですから、期待しない訳には行きません。
これまでのファンレス電源がこういった電源ユニットで実績のあるメーカーからリリースされた事がありませんでしたので、更に期待は高まります。

先ずは外箱から・・・、
SN360154.jpg
シルバーストーンだけにシルバーなのか、大き目のがっしりした箱です。
箱には450Wと書いてありますが、これはピーク時の出力です。定格出力は400Wですのでご注意を。

内容物です。
SN360156.jpg
ケーブルを結束するマジックテープが入っていたり、中々豪華ですね。

電源本体です。
SN360159.jpg
FANがどこにも付いていない、表面に無数のスリットが刻まれている以外は大きさ・形状共に普通のATX電源ですね。でっぱりが無いので取り付けに悩む事もなさそうです。
メーカーによると放熱性を高める為、ボディ表面はアルミ製です。アルミ製ケースで名高いシルバーストーンの面目躍如といった所でしょうか?
ただ、全てをアルミにするとコストが上がりすぎるので、フレームは鉄製だそうです。

ラベル部分です。
SN360157.jpg
各電圧を見ると400W電源としては結構強力だと思われます。

背面のLEDです。
SN360158.jpg
上のLEDは内部温度が上昇しすぎると点灯して警告を出してくれるようです。
温度には気を使わなければならないファンレス電源としてはありがたい装備です。
ただケースに取り付けると後ろになるので、確認しづらくはありますが・・・

SN360160.jpg
ケーブル長はATX24Pin、12Vコネクタなどが約50cm、ドライブ用がそれより若干長いです。
余裕を持った長さだと思います。

コネクタ数は以下の様になります。

●シリアルATAコネクタ3個のケーブルが2本
●光学ドライブ用の4ピンコネクタ3個、FDD用1個のケーブルが2本
●PCI-Express用補助コネクタ8/6ピン二股ケーブルが1本
●ATX12V補助電源コネクタ4/8ピンがそれぞれ1本
●ATX電源20/24ピンコネクタ

となっています。400Wという容量の割にはかなり多めに感じます。
特にGeForce9800GTXなどで使用するPCI-E 8/6ピンが用意されているのは白眉ですね。
かなり出力には自信があるということでしょうか?
ケーブルは全てEMIシールドされています。そのせいもありケーブルはかなり固めです。
取り回しは少しやりにくそうです。
コネクタの剛性もしっかりしていますが、抜き挿しのテンションは固めですので、お気をつけて。

それでは実際に使用しながらレビューを行いたいと思います。
チェック環境は以下の通りです。

○CPU      Intel Core2Duo E8400
○CPUクーラー サイズ 峰 Rev.B
○マザーボード Asustek P5K-E/WiFi
○メモリ     DDR2 PC6400 2GB
○HDD      HGST HDP725032GLA360
○光学ドライブ パイオニア DVR-212
○VGA      Geforce8800GT 512MB 

先ずはアイドリング状態から・・・、
f.jpg
3.3Vは若干低いですが、5V・12Vは規定値を上回っています。
特に12Vは大きく上回っており、色々な機器間で奪い合いになりやすい12Vを余裕ある設計にしてあるのかもしれません。
限りある電源容量の中で重要な電圧を強化するという方法で、どうしても出力が弱いというファンレス電源の欠点を補うようにしてあるようです。

ではシステムに負荷を掛けてみます。今回はちょっと電源をいぢめてあげるために時間は4時間に設定しました。
各電圧の説明などは以前の『剣山』の記事を見ていただけましたら幸いで御座います。

先ずは3.3Vから・・・、
2007-07-28-18h44-Volt3.png
規定値こそ下回ってはいますが、アイドリング時からテスト終了まで電圧の変動は全くなく、
非常に安定している
事が分かります。

続いて5V。
2007-07-28-18h44-Volt5.png
こちらは変動がありますが、どれもほんのわずかで、規定値を下回る事はありませんでした

最後に12V。
2007-07-28-18h44-Volt12.png
なんと最後まで全く変動がありませんでした
元々の電圧が若干高いせいか、容量を感じさせない安定ぶりです。
通常の電源でもここまで安定している物はあまりありません。

電源特性は非常に優秀である事が分かりましたので、最後に気になる動作時の温度を。
測定は電源のボディーに『サイズ製 どこでも温度計』を取り付けて行いました。
結果は以下の通りになりました。

アイドル時 41.5℃

負荷テスト時 1時間経過 43.1℃
         3時間経過 43.4℃

ファンが付いている通常の電源ユニットでは電源ユニットのボディーはあまり熱くはならないのですが、やはりファンレス電源ではアイドル時でも『ちょうどいいくらいの湯加減』程度になってはしまうようです。
ただ、データを見ると使い続けると延々と温度が上がっていく感じではなく、かかる負荷に応じて温度は上がりますが、ある程度に達すると安定する様ですので、放熱は上手く行えているようです。
触った感じでは一部のみが熱いと言う事はなく、電源全体が均等に熱くなっている感じでした。

更に長時間高い負荷がかかる作業として3Dゲームがありますので、
『3DMark06』を最大負荷で4時間ループさせてみました。

3DMark06 1時間経過 44.1℃
       4時間経過 45.4℃

やはりかかる負荷がさらに重いのか、此方の場合は時間が経つと温度が上がってきました。
直ぐに上がる事は無いものの、ある程度使用したら休ませてやることも必要に思えます。


○まとめ
最後発である事、電源ユニットで実績のあるメーカーが製作しただけにファンレス電源としてはかなり優秀な商品でした。
性能面では先発製品が持っていた弱さをほぼ克服しており、電源ユニットとして普通に使えるレベルにまで高めていると思います。
しかしながら発熱面ではまだまだ気難しい面を持っているように思えます。
今回はバラック状態でテストしましたが、密閉性の高いケースではもっと温度が上がってしまう可能性もあります。電源を冷やす為にファンを付けることになると本末転倒ですから・・・。
容量面でもかなりの健闘を見せていますが、やはり過信は禁物だと思えます。

使い方としては弊社の短納期モデルのような構成で、静音化の最後の切り札として利用するような使い方になるでしょうか?
最近では電源を2台内蔵できるケースも出てきましたので、電源連動ケーブルを使用してハイエンドビデオカード用の補助電源として使用するのも面白いかもしれません。

どなた様にもお勧めできるわけではありませんが、ファンレス電源の定番となりそうなよい商品だと思います。

※検証結果はあくまでも参考値です。

■コンセントは要注意?

いつもご覧頂きまして有難う御座います。

今回はコンセントの話題です。どこのお宅にもある『豚のハナの穴』の形をしたアレです。
電化製品とは切っても切れない、というか、挿さんと電気がきまへんねん。と言うやつですね。

多分殆どの皆さんが特に何を思われるでもなく、このコンセントを使用しておられるかと思うのですが、
実はこのコンセント、私達の様なBTOパソコンを専門に扱うお店にとって、時期によってはすっごく曲者だったりするのです。

皆様はご自宅のコンセントに何V(ボルト)の電圧が来ているかご存知でしょうか?
ちょっと電化製品などがお好きな方は直ぐに『100V!』と答えられると思います。
はい。大正解です。日本のコンセントには『交流100V』が各電力会社から供給されています。
これは法律で決められている事でもありまして、日本全国全ての場所で同じ電圧が供給されるわけですね。(周波数の問題はここではおいておきます)

『じゃあ、何が問題なの?』と皆様は疑問に思われると思います。
実は供給される電圧は100Vですが、ここが曲者で電気配線や、電力の使用状況により、実は実際のコンセントの電圧はかなり変動してしまっているのです。電気屋さんのお話によるとむしろキッチリ100Vが来ている所の方が比較的珍しいそうです。
こんな様な実態である為、規定も実は『100Vから±10%』の誤差が認められているそうです。
つまりご家庭のコンセントは『だいたい90V~110Vが来ている』という甚だファジーな状態となっています。
無論、これは実際に電気を使う機器を生産しているメーカーさんも理解していて、日本製の機器はこういった電力環境でも問題なく動くように設計されています。

で、ここまで書くと皆様に『だから、何が問題なの?!』とお叱りを受けるかもしれません。
ですが、これを私どもが販売するBTOパソコンや自作パソコンに当てはめると、実はとんでもない落とし穴があるのです。
そうです、PCパーツはほぼ全てが海外製なのです。
つまり乱暴に言ってしまえば、「そもそもPCパーツは日本の電力事情で動くようには作られていない」と言う事になってしまいます。
もっとも内部パーツは100Vで動いている訳ではありませんので、この場合重要になってくるのはそれらが使う電力を作り出す『電源ユニット』と言う事になってきます。

電源ユニットは大抵が多くの種類の電圧に対応できるような設計になっています。
最近では見かけなくなりましたが、電源の後部には『115V』と『230V』の切り替えが付いているのをご存知の方もおられるのではないかと思います。
日本で使用する場合をこのスイッチを『115V』に切り替えるのですが、ここでまた落とし穴があるのです。
そうです。電源ユニットの規定電圧は本来『115V』なのです。誤差を入れても『ぎりぎり100V』にしかならないのです。ですから前に申し上げた様に「むしろ100Vが来ているほうが珍しい」日本の電力環境では入力電圧が不足してしまうのです。
これによってPCへの供給電力が不安定になり、結果としてPCが起動しなくなったり、不安定になったりと言う現象が起こってしまうわけです。
最近は電圧切り替えスイッチが無く、「100V~」と記載してある電源ユニットも多くなってきましたが、
実際には誤差を入れた数値を表記しているようで、日本のような低電圧環境に合わせて作られた物はさほど多くないようです。

しかしながらこういった状況はPCパーツを扱う業者さんも十分に理解されているようで、サイズさんなどは自社の電源ユニットで90Vでの起動試験を行っている事を明示されるようなケースも出てきています。
こうした試験をメーカーで行っておられる事は非常に安心感がありますが、実際に完成したPCで大丈夫なのか?という点がやっぱり気になると思います。
という訳で、当店ではこの様な装置を導入しました。
変圧器

あまり見慣れない機器だと思いますが、これは『100Vを任意の電圧に変えてくれる装置』です。
当店ではご注文頂いたパソコンを出荷する前にこの装置を用いて90Vの電圧を作り、実際に問題なく起動するかの試験を行っています。

そこで実際にこの機器と和作屋本舗『高野山400W』電源ユニットとサイズ製『PowerSuppryTester3』を使って、電圧を下げていき、電源の電圧に変化があるかを実験してみました。

先ずは通常の100Vから。
SN360161.jpg
問題なく起動しました。このときの電圧は・・・。
SN360162.jpg
ほぼ規定値に収まっています。

では90Vに電圧を変更します。
SN360163.jpg
こちらも問題なく起動しました。このときの電圧は・・・。
SN360164.jpg
100Vとほぼ変わらない数値が出ています。

では今度は一気に・・・
SN360165.jpg
40Vまで下げてみます。
SN360166.jpg
おっと、警告音が鳴り始めました。異常値を示しているのは『PG値』ですね。
これは電源からの電力がどれぐらいの時間でマザーボードに届くかを示す数値です。
大凡100msから500msの間にあるのが適正だそうです。
これですと電力の到達まで時間が掛かりすぎるので、起動に失敗する恐れがあります。

今回のテストですと、電源が入った状態からですと40Vまで下げても異常は出ませんでしたが、
電源オフ状態からですと約70Vで起動が不可能になりました。
テストの関係上、電源に負荷がかかっていませんので、実際に起動不可能になる電圧はもう少し高いかと思われます。

○まとめ
実験の結果より電源ユニットは『起動中の電源降下には相当耐性がある』事が分かりましたが、
その半面で大きな負荷がかかる起動時にはコンセント電圧に近い電圧で起動ができなくなる可能性が高いこともわかってきました。
実際のご家庭でここまで電圧が下がる事は考えにくいですが、もし夏場などにPCが不安定などの問題が発生している方は一度電力環境を見直されては如何でしょうか。
またOAタップなども劣化によって電力の障害になることもあります。壁のコンセントにPCを繋いで頂く事で、改善が見られるかもしれません。ご参考頂けましたら幸に御座います。

※実験の結果はあくまでも参考です。電源の種類、パーツ構成によって結果は大きく変わりますので、ご了承下さいませ。

プロフィール

これまでのお客様

2008年7月5日より
今日もご来場ありがとうございます。

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